高周波における誘電率/誘電正接について
こんにちは
5Gだとか高速通信だとか騒がれている昨今、誘電率や誘電正接(tanδ)などのキーワードがあるのですが、わかりやすく説明しているサイトが検索しても見つからなかったので独自調査結果を報告します。
誘電率(Dk):ノイズの影響の受けやすさ
誘電率は分極の強弱を示す値で、うんたらかんたらハンマーカンマ―、、、と、調べると書いておりますが、わかりやすく言うとノイズ受けやすいか受けにくいかというところになります。
※分極のしやすさ→コンデンサになりやすさ→外部からの電気ノイズの受けやすさ
基板など狭いピッチでの配線の際に気にするケースが多いです。
値が小さいほうがノイズが載りにくいらしく、Dk=2ぐらいを狙っている会社が多い良いです。
材料次第ですが、周波数帯域が高くなるにつれて値が高くなっていく傾向があります。
最近では、誘電率より誘電正接の値が重要視されているようです。
誘電正接(Df):伝送ロスの少なさ
電気をかけた際に、信号が熱エネルギーに変換されて損失する程度の値になります。
この値が低ければ低いほど通信時の伝送ロス(無駄なく情報高速通信できる)が少なくなすため、通信の効率が上がるようです。
熱ロスも少なくなる為、放熱の設計や熱影響による基材の膨張による誘電率/誘電損失/共振周波数の値のシフトの影響を受けにくくなります。
Df=0.002(20×10^-4)がターゲットの値になっているようです
高周波でよく聞く材料
LCP:液晶ポリマー
FR-4:基板材料でよく聞く
テフロン:特性は非常に良いが価格が高い為、普及していない
セラミック(LTCC,HTCC,MTCC):高信頼性用途で今後有力候補となる
用途
ミリ波レーダー、衛星通信、GPSアンテナ、5Gアンテナ など
動向
つい先日、シャープさんが5G対応スマホをだしましたね。それが5G Hzあたりの周波数らしいです。
今後帯域が高くなっていくことが考えられているので、それに合わせた材料の選定と改善が進んでいくんだと思います。
また、ローカルIOTというキーワードも出てきているので、規格が統一化されていき、高周波での通信が増えていくのだと思います。
高周波になると電波の指向性がある、など課題はありますが高速のデータ通信で未来が楽しみです。